TTバイクのピスト化とcervelo p3のお話

こんにちは。

TBです。

今回は特にオチのないブログになります。

自分が一番多くの種類を所有していたであろうcervelo p3について語るブログになります。

きっかけ

cervelo p3
自分のことを認識したのがこのP3の人も多いんじゃないでしょうか。

ことの発端はcervelo P3 とT3の違いについて考えたことから始まります。
ここで、cervelo p3について少しまとめます。現行のcerveloには、TTモデルのPシリーズとのトラックモデルのTシリーズが存在してます。現行モデルではきっちり棲み分けがなされているのですが、2010年くらいのモデルには、T3とP3Tというトラックモデルが存在しており、シリーズでの棲み分けが曖昧になっているものがあります。(ややこしいことを言うと、p3cと検索してもなんか出てきます)

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これがT3
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これがP3T

詳しいことは調べてもわからなかったので、私は勝手にグラフィックと年式以外に違いはなく、P3のTTモデル(以下 P3TT)とT3はリアのOLDが異なるだけで中身は一緒なんじゃないかと言う思考をなんとなく持ち始めました。

そんなある日、行きつけの自転車ショップ(ヤフオク)を覗いていると、P3TTのRDハンガーが折れたジャンクフレームが4万円で売っているところに遭遇します。これ、もしかしてリアホイールをどうにかすれば、実質4万円でT3が手に入るのでは?というイカれた考えが脳裏に浮かびます。
今でこそalgon18のelectronを使用する選手が増えておりますが、自分が大学生の頃はほぼT4一強時代で、大きめの大会の中距離競技では、赤いフレームじゃないと逆に目立つと位使用されている時代でした。

型落ちのT3でも人気も衰えず、中古でも30万強で取引されているくらい人気かつ速いフレームでした。
自分も当然憧れがありましたし、なんと言ってもこの白いカラーリングが個人的には大好きだったので、迷いながらも購入してしましました。

これが私のP3の歴史の始まりです。

TTフレームをピスト化する方法

今の話を聞いて一番気になるのはこれなんじゃないでしょうか。
そもそもTTフレームとトラックフレームって何が違うんだっけというところからお話ししましょう。

違いとしては、

・リアのOLD(エンド幅)が異なる
・リアエンドの形が異なる

という事です。ぶっちゃけここさえクリアになればあとはTTもピストも特別変わりはありません。
ただ、この2点を解消するのがめちゃめちゃ大変です。以下に説明していきます。

※以下を真似する場合は自己責任で行なってください。
これを真似したことによる事故や破損の責任はとりません。

・リアのOLD(エンド幅)が異なる

皆様ご存知の通り、一般的なピストフレームのリアのOLDは120mmです。
対して、ロードバイクやTTバイクのリアのOLDは130mmが一般的です。(126mmとかもあるみたいですけどね。)
TTバイクをピスト化するには、この10mmを埋めればいいわけです。

この10mmを埋める方法は二つあります。
・ホイールに10mm分のスペーサーをかませる。
・OLD130mm用のピストホイールをつける。

・ホイールに10mm分のスペーサーをかませる。

結構単純です。
ピストホイールにホームセンター等で買ってきたワッシャー類を10mm分噛ませるだけです。
単純なやり方ですが、ホイールシャフトの長さが足りなくなると言う問題が発生することもあるので、シャフトが長いホイールを使用してください。duraのハブであれば長いシャフトが用意されているので一番やりやすいかと思います。

このやり方のメリットとしては、

・安い
・簡単
・チェーンラインが合わせやすい

です。
一番下だけ追加で解説します。
TTバイクをピスト化する際に出てくる問題点として、チェーンラインというのがあります。
どこまで行ってもTTバイクであることに変わりはないので、シングルで組んだ際にチェーンラインが出る様には設計されていないこともあります。
この場合、ホイール側(小ギア側)で合わせるか、BBのスピンドルで調整するしかないのですが、エアロを突き詰めたTTバイクでは、チェーンリングの大きさによってはチェーンステーとのクリアランスがシビアで、BBのスピンドルでチェーンラインを合わすことができない場合もあります。実際T4もこれが原因でつかない歯数があるそうです。
スペーサーを使うやり方だと、スペーサーの枚数を左右で変えるだけで簡単に調整できるというのがメリットです。

デメリットとしては、強度的な問題です。
スペーサーをどこまで信用するかが、一つ問題になってくるかなと思います。
自分はバンクでもストリートでも使用しましたが、特別不安に思ったことはないので大きな問題はないとおもってます。
(繰り返しになりますが、自己責任でお願いします。)

・OLD130mm用のピストホイールをつける。

これは手組も完組みもどちらも存在してます。
OLD130mm固定ハブがあるので、それで手組みをするのが一番完成度は高くなると思います。
代表的なところだと、
・White Industries eno eccentric hub
・Paul High Flange Rear Hub
・GRAN COMPE x FAIRWEATHER SingleSpeed Hub(もうないかも)

となります。
特に、eccentric hubは後述するエンド問題も解決できる優れものになってます。

完組みホイール界だと、オフロード系ピストの完成車外しのホイールとロード・トラック兼用ディスクホイールが該当します。
ディスクのところだけ簡単に説明します。
今存在しているかどうかはわかりませんが、ロード(TT)にもピストにも使えるディスクホイールというものが存在しておりました。このホイールは、片側にロード用のフリー、反対側に小ギア取り付けができるネジ山がついており、アクスルをコンバートすることでどちらにも対応できるホイールです。このシャフトを130mmシャフトのまま、小ギア側を使うことでピスト化をするという荒技があります。
代表的なところだと、
・zipp 900
・BOMA TH-DD

が該当します。

cervelo p3
私はzipp 900を使ってました。


このやり方のメリットとしては、
・強度的な不安がない。
・(ハブによっては)チェーンの張りまで調整できる。

デメリットとしては、

・高い
・チェーンラインの調整がホイール側でできない。

と言ったところです。

リアエンドの形が異なる

ロードと一部TTバイクとピストでは、エンドの形が異なります。
一般的なロードバイクはホイールに調整幅を持たせることがないので、逆爪エンドが採用されます。
ピストではチェーンの張りを変えたり、ある程度のギアの組み合わせに適応させるためホイールを前後して張りを調整できる平爪エンドが採用されております。このエンドは一部TTバイクでも採用されておりますが、ピストよりも調整幅が短いバイクがほとんどです。T3とP3TTもこの調整幅には違いがありました。
ここがかなり肝になってきます。
ピストでは頻繁にギア比を変更するため、TTバイクの調整幅だと足りないことが多くあります。実際、小ギアの歯数を一つ上げ下げしただけでも、調整幅が足りなくなることがあります。
これを解消するために、
・前述のeccentric hubを使用する
・半コマを使用して、チェーン自体の長さを変えてしまう
というやり方があります。

街乗りであればここの問題自体あまり気にしなくても良いかと思いますが、バンクで使用するとなると、かなりストレスフルです。

私のP3史

そんなこんなで私はP3TTをピスト化したわけですが、結局手放してしまいます。
理由としては、やはりギア比の変更がめんどくさかったからです。
特にレースやバンク練では時間がかかりすぎて周りに迷惑をかけてしまうこともあったので、一旦まともなピスト(LOOK 875)に戻ることになります。

しかし、私はP3TTをピスト化するために熱意を燃やしすぎてしまい、いつかブレーキが付く街乗りp3とトラックモデルのp3t 2台を所有し、実質p6(笑)をやるという夢をいつしか胸に宿しておりました。

そのため、一度P3TTを手放して875を購入したにもかかわらず、体は自然とp3を求め、気づいたらヤフオクの”保存した検索条件”の欄にはcervelo p3というワードが保存されておりました。

そして、p3を手放してから1年後、新たなp3を手に入れることになります。

cervelo p3 sl
cervelo p3 sl(汚いところでごめんね)

なんとこのp3、アルミのttフレームです。slだからsuper lightじゃねえのかよとか思いましたけどなんのslなんでしょうね。
もちろん上記の方法でピスト化されております。このp3slは街乗り用兼ピストヒルクライム用兼ピストクリテ用のバイクとして購入しました。
これを購入したことにより、競技用にlook、街乗りでcerveloを所持することになったので、物欲と夢への熱意は一旦落ち着くはずでした。

しかし、ここで事件が発生してしまいます。
ヤフオクに、黒いp3(t)が出品されたのです。
p3slとカラーリングが合い、表記もt3ではなくp3で、念願のp6(笑)をまるで誂えたかのように叶えられるチャンスが訪れてしまいます。
赤いt3やP3であればebayにたまに出てますし、ちょうど同じタイミングに某メルカリで程度の良さそうなジャンクが出品されてたので急いで買わなくてもいいかとなりますが、黒いp3(t)を手に入れるためには自家塗装以外に手段がほぼありません。

これを機に、私の夢は再燃し、875を売却し黒いP3を購入してしまいます。

cervelo P3
実質p6じゃん(笑)

とこんな感じで、計3台もP3を所有してきておりますが、今は一台もございません。
自分が、そこまでトラック競技に力を入れいていないのと、力を入れているピストクリテではコンバージョンピストは使用不可のためです。なんなら売却した875を買い戻してしまいましたが、これはまた別の記事にまとめます。

なんのオチもないブログですが、P3を好きになってくれたら嬉しいです。

おしまい。

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